開業前に必須!!算定セット作成のポイントと失敗しない電子カルテ設定方法

クリニック開業において、見落とされがちなのが「算定セットの作成」です。
電子カルテの初期設定が不十分なまま運用を開始すると、算定漏れや返戻・査定の原因となり、収益に大きな影響を及ぼします。
本記事では、開業前に必ず押さえておきたい算定セット作成のポイントや、よくあるミス、効率的な設定方法について解説します。

株式会社パドルシップ 代表取締役
京都大学卒、京都大学大学院修了
総合電機の技術職、日系コンサルティング会社で新事業企画、ベンチャー支援等の経験を経て、2023年に株式会社パドルシップを設立。
江戸川区のクリニック立上や戦略立案、集患を経験し、現在も経営に参画。

算定セットとは何か?
算定セットとは、診療行為に応じて必要な診療報酬項目をあらかじめ電子カルテに登録しておく仕組みです。
例えば以下のような内容をまとめて登録します。
- 初診・再診料
- 検査項目
- 処置・指導料
- 薬剤・注射
これにより、診療時の入力負担を軽減しつつ、算定漏れを防ぐことができます。
電子カルテの自動算定だけでは対応できない理由
電子カルテには自動算定機能が備わっている場合もありますが、
すべての診療行為を完全に自動でカバーできるわけではありません。
特に以下のようなケースでは、人の判断や事前設定が必要になります。
- 患者の状態や経過に応じた加算
- 併算定の可否判断
- 診療方針によって変わる算定内容
自動算定で賄えない具体例(胸部レントゲン)
胸部レントゲンを算定するケースを例に見てみましょう。
ベンダーにもよりますが、「レントゲン」や「胸部」と検索しても、
必要な算定項目が一括で表示されるとは限りません。
実際には、胸部レントゲンを算定するために、以下のような複数の項目を組み合わせる必要があります。
① 【部位】胸部
② 単純撮影(イ)の写真診断
③ 単純撮影(デジタル撮影)
④ 【選択式コメント】撮影部位(単純撮影):胸部(肩を除く。)
⑤ 電子画像管理加算(単純撮影)
このように、1つの検査であっても複数の算定項目で構成されており、
自動算定だけではすべてを正確に拾いきれないケースが多くあります。
そのため、これらをあらかじめまとめた算定セットとして登録しておくことが重要です。
開業前に算定セット作成が重要な理由
① 算定漏れによる収益ロスを防ぐ
適切なセットが組まれていないと、本来算定できる項目を取りこぼすリスクがあります。
② スタッフ教育の負担を軽減
統一されたセットがあることで、医療事務スタッフの判断に依存せず、安定した請求が可能になります。
③ レセプト返戻・査定のリスク低減
不適切な組み合わせや算定条件の誤りは、返戻や査定の原因となります。
よくある算定セット作成の失敗例
① 最低限の設定だけで運用開始してしまう
ベンダー初期設定のままでは、実運用に対応できません。
② 診療方針に合っていない
クリニックごとの診療スタイルに合わせたカスタマイズが必要です。
③ 算定ルールの理解不足
施設基準や算定条件を正しく理解せずに設定すると、不適切請求のリスクがあります。
算定セット作成の具体的なポイント
① 頻出パターンを網羅する
日常診療で多いケースを中心に作成します。
② 算定条件を明確にする
以下のような条件を考慮した設定が必要です。
- 年齢制限
- 回数制限
- 併算定可否
③ 定期的な見直し前提で設計する
診療報酬改定や運用変更に対応できるようにしておきます。
④ セットの粒度(細かさ)を適切に設計する
算定セットは細かく作りすぎても、逆に使いにくくなります。
例えば、
- パターンが多すぎて選択に迷う
- 似たセットが乱立する
- 誤ったセットを選択してしまう
といった問題が発生します。
そのため、
- 頻出パターンはまとめる
- 例外パターンは個別に用意する
といったバランスを意識し、現場で迷わず使える粒度に調整することが重要です。
自院で対応する場合の課題
開業準備では、以下のような負担が発生します。
- 診療報酬の知識が必要
- 電子カルテ操作の習熟
- 膨大な設定作業
- テスト運用の時間確保
特に開業直前は多忙なため、十分な検証ができないケースが多いのが実情です。
算定セット作成を外注するメリット
① 専門家による最適な設計
レセプト業務に精通したスタッフが対応することで、精度の高い設定が可能です。
② 開業準備の負担軽減
医師やスタッフは診療体制の構築に集中できます。
③ 開業後すぐに安定運用できる
初月から返戻・査定リスクを抑えた運用が可能です。
メディサポの算定セット作成支援
当社「メディサポ」では、開業前の電子カルテ設定を包括的にサポートしています。
対応内容:
- 診療内容に応じた算定セット設計
- 電子カルテへのセット登録代行
- 算定ルールの整理・可視化
- 算定セットの基本的な考え方や使い方に関する簡単なレクチャー
算定セットは「作って終わり」ではなく、現場で正しく使われて初めて意味があります。
そのため、スタッフが迷わず運用できるように、
- セットの選び方
- どのタイミングで使うか
- よくあるミスと注意点
といった実務に直結するポイントを、コンパクトにレクチャーします。
開業後のレセプト業務まで見据えた設計と運用支援により、スムーズな立ち上がりをサポートします。
▶ 詳細はこちら
https://paddle-ship.jp/receipt/consultation/
まとめ
算定セット作成は、単なる「初期設定」ではなく、クリニックの収益と業務効率を左右する重要な工程です。
開業前にしっかりと設計しておくことで、
- 算定漏れ防止
- 業務効率化
- レセプト精度向上
につながります。
不安がある場合は、専門サービスの活用も有効な選択肢です。

医療事務の人材採用・育成の負担を解消
「レセプト業務代行」
電子カルテデータより集患や運用の課題を抽出
クリニック事務長が作った経営分析ツール
「メディカルボード」
電子カルテデータより集患や運用の課題を抽出
- データ処理の煩雑さ/工数の増大
- 分析の切り口がわからない
現場でのこのような課題を解決するために、
電子カルテのデータを瞬時に見える化するツールを開発しました。



