【自動化で時短・効率UP】電子カルテから始めるクリニックの経営分析
「患者数はある程度安定しているが、利益が伸びない」
「診療に追われて経営分析まで手が回らない」
そんなお悩みをお持ちのクリニックの先生も多いのではないでしょうか。
実は、日々の診療で使っている電子カルテのデータを活用することで、
経営分析を自動化する仕組みを構築することが可能です。
これまで感覚や経験に頼っていた経営判断を、データドリブンな経営分析に切り替えることで、売上構造の把握・患者行動の傾向分析・加算の取得管理など、経営改善につながる多くのヒントが“数字”から見えてきます。
本記事では、電子カルテ分析を自動化し、継続的に経営改善を実現しているクリニックの事例を交えながら、
「どのように電子カルテを経営に活かすか?」をわかりやすく解説します。

株式会社パドルシップ 代表取締役
京都大学卒、京都大学大学院修了
総合電機の技術職、日系コンサルティング会社で新事業企画、ベンチャー支援等の経験を経て、2023年に株式会社パドルシップを設立。
江戸川区のクリニック立上や戦略立案、集患を経験し、現在も経営に参画。

なぜ今「電子カルテ×経営分析の自動化」が注目されているのか?
1. 医療DXの推進で「データ活用」が求められている
近年、厚生労働省が掲げる「医療DX」推進政策の一環として、電子カルテの普及率向上や標準化が進められています。
これにより、診療データを医療機関内で閉じるのではなく、経営や診療改善に活用する姿勢が強く求められるようになってきました。
特に2024年度以降は、加算の算定要件としてデータ提出や体制整備が求められるケースも増えており、
「データを“持っているだけ”ではなく“使える状態”にすること」が、クリニック経営における新たな基盤となりつつあります。
2. 経営環境の不透明さが増し、「勘と経験」に限界が来ている
少子高齢化による診療報酬の伸び悩み、物価や人件費の上昇、競合クリニックの増加…。
これらの要因により、「なんとなく今まで通り」で経営が成り立つ時代は終わりを迎えつつあります。
感覚に頼った意思決定では、患者ニーズの変化や利益率の低下に気づくことが難しく、適切なタイミングでの対策が遅れてしまうリスクがあります。
このような背景から、「定量的なデータに基づく経営判断」=データドリブン経営が注目されているのです。
3. 現場は慢性的に多忙。分析は「自動化」でなければ継続できない
多くのクリニックでは、院長や事務長が診療・労務・請求・スタッフ管理まで幅広い業務を担っており、経営分析に時間を割く余裕がないのが実情です。
たとえ分析の必要性を感じていたとしても、
- 電子カルテからデータを抽出
- Excelで集計・グラフ化
- 指標の変化を読み取り改善に活かす
といった作業を毎月行うのは非常に負担が大きく、属人化しやすくなります。
だからこそ、今求められているのは、電子カルテと連携し自動でデータを取得・可視化できる仕組みです。
自動化により、誰でも簡単に経営分析を実施できるようになれば、“現場に無理のない形”で経営改善を進めることが可能になります。
電子カルテ経営分析を「自動化」する3つのメリット
1. 業務負担を軽減できる
経営分析の最大のハードルは、データの収集・加工・集計にかかる時間と手間です。
これに対し、例えば電子カルテ連携型の経営分析ツールを活用すれば、上記作業がほぼすべて自動で完結。
スタッフの作業時間を削減し、本来注力すべき診療や患者対応に時間を回すことができます。
実際のクリニックでは、月10時間以上の作業時間削減を実現した例もあります。
2. 最新の経営状況をタイムリーに把握できる
経営判断の精度を高めるには、「常に最新の情報に基づいて判断できる状態」が理想です。
自動化された経営分析ツールでは、電子カルテから毎日、あるいは月次で自動的に最新データを取得・反映できるため、リアルタイムで経営状況を把握できます。
- 加算算定の抜け漏れにすぐ気づく
- 患者の離脱傾向を早期に察知
- 集患キャンペーンの効果を即座に検証
3. 数字に基づく「継続可能な経営改善」ができる
自動化ツールは一度仕組みを構築すれば、日々の更新や集計が自動で行われるため、継続的な分析が可能になります。
また、グラフや数値が毎月同じフォーマットで更新されることで、変化にすぐ気づける・KPIのモニタリングが定着する・会議や報告書に活用しやすいという利点があります。
自動化でできる!経営分析の主な切り口
電子カルテを活用した経営分析では、以下のような切り口から継続的に改善ポイントを発見できます。
特に、電子カルテ連携型の経営分析ダッシュボードを使えば、定点観測・傾向把握・意思決定の迅速化が可能です。
- 診療単価の推移:単価の低い時間帯・曜日・医師を特定
- 来院数(曜日・時間帯別):混雑状況の把握、シフト・予約枠の最適化
- 診療圏・住所分析:未開拓エリアの発見・エリアマーケティング
- 傷病・処置別の収益分析:高収益な診療領域の強化、戦略立案
- 初診・再診比率:新患の獲得力や患者の定着状況を把握
- 加算・返戻の取得状況:取りこぼし防止・収益ロスの削減
導入事例:皮膚科クリニックでの「自動経営分析」
ある皮膚科クリニックでは、Excelでの集計業務に月10時間以上を費やしていました。
電子カルテ連携型の経営分析ツールを導入した結果、
- 加算算定の抜け漏れを発見し、月数万円の改善
- 再診患者の離脱を早期に検知し、来院促進
- スタッフの負担削減により、接遇・診療時間に余裕が生まれた
自動化を実現するには?電子カルテ連携型ツールを活用しよう
「うちの電子カルテからどうデータを出せばいいの?」という方でも安心です。
現在は多くの経営分析ツールが電子カルテと連携可能です。
例:メディカルボード®の主な機能(弊社経営分析ツール)
- 初診・再診数、来院回数の自動集計
- 診療単価・加算・返戻のグラフ表示
- 患者住所のマッピング・診療圏分析
- 医師別・処置別の点数比較
- 離脱患者リストの自動抽出
まとめ|電子カルテ分析の自動化で、クリニック経営をスマートに
電子カルテに眠っているデータを見える化し、改善につなげる。
それを手間なく継続できる仕組みとして自動化を導入すれば、診療に集中しながら着実な経営改善を実現できます。
「データ分析はやってみたいが、方法が分からない」
「なるべく手間をかけずに続けたい」
そんな先生方は、ぜひご相談ください。
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