クリニック開業のコンセプトを決める上で重要なライフプラン

クリニックのコンセプトは、開業において非常な重要な役割を担い、開業を決意したら最初に取り組むべきことです。
そのコンセプトは以下のような思考で整理することが新しい事業を始める上では重要です。

「なぜ・何のために」
「誰に」
「何を」
「どうやって」

「なぜ・何のために」クリニックを開業するのか?これについて、今回は少し深堀してみたいと思います。

目次

クリニック開業というライフプラン

クリニック開業を「なぜ・何のために」行うのかを考える上で、開業される先生のライフプランを考えること非常に重要です。
もちろん、このライフプランは先生のご家族も含めてのライフプランです。
クリニック開業してからのライフプランを考え、勤務医を続けるライフプランと比較してみると、改めて開業をする意義を見出せるかと思います。
それでは勤務医を続けるライフプランと、開業するライフプランで大きく変わるポイントを整理しましょう。

収入と支出について

クリニック開業と、勤務医を続けることのライフプランで大きく変わる要素の一つが収入と支出です。
クリニック開業は、内装費用、医療機器導入費用、などの初期費用が必要となり、物件を賃貸するのであれば家賃も払う必要があります。
開業する診療科や場所にもよりますが、およそ3,000万円~1億円の資金が必要です。
自己資金で全て賄えない場合は、融資を受け、開業後に返済をしていくので、返済が完了するまではクリニックの収益から差し引き、収入も返済額に応じて減少します。
クリニックの経営が軌道に乗らなければ、返済にかかる時間も長くなり、精神的な負担も増え兼ねません。
しかし、経営が順調で、返済も完了してしまえば、多くの収入に期待できるのが開業医です。

一方、勤務医を続ける最大の特徴は安定した収入です。家などの大きな買い物をする際にも計画が立てやすく、金銭面で大きなストレスを感じること少ないでしょう。
ライフプランとして、開業医と勤務医で違うのは、収入の安定性と言えます。

勤務時間について

クリニックを開業される先生のライフプランにおいて、勤務時間の自由さ、というのも特徴の一つです。
クリニックの診療時間や休診日を決めることができますし、経営が安定してきたら医師を雇うことで、自分の勤務時間を減らすという選択もできます。
また、逆にたくさん働くということも可能です。例えば、診療時間外でもオンライン診療をしてみたり、訪問診療をするということもできます。
勤務時間、働き方が、勤務医よりも自由に選ぶことができます。

退職後の過ごし方

クリニックを開業された先生のセカンドライフについて、実際にこのような方がいらっしゃいますので紹介したいと思います。

経営者として働き続ける

開業医には、定年という概念がなく、医師免許を持っている以上、働き続けることが可能です。勤務医を定年退職しても、働き続けることは出来ますが、同じ職場で働き続けられるかどうかは確かではありません。
自分で開業したクリニックであれば、体力が続く限り、経営者、そして医師として働きつづけるということができます。

自分の子供にクリニックを承継させる

自分で開業したクリニックを、我が子に託して引退するというのも、開業医ならではの退職の仕方です。自分で開業して、大きくし、愛着のあるクリニックを他の誰でもない自分の子供に譲るのは、とても価値あるライフプランニングと言えるでしょう。

新しいビジネスに挑戦する

定年退職ではなく、若くしてクリニック経営を成功させた開業医として、新しいビジネスに挑戦される方もいらっしゃいます。
クリニック経営で成功した資金を元に会社を立ち上げたり、不動産を購入したり、または投資をしてみたりというように、医療以外に活躍の場を広げるというライフプランもあります。

まとめ

クリニック開業という人生の選択において、その後のライフプランは勤務医を続けるよりもバリエーションに富んだものとなるかと思います。
クリニックを開業させるために、必要な資金は大きく、もしかしたら返済は簡単ではないかもしれません。
しかし、様々な開業医の先生のライフプランを見てみると、それだけの価値があるのがクリニック開業だと思います。

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