「採用で応募が全く来ないため困っている」
「もう少し集患をしたいが、何から対策すべきか教えてほしい」
「DX加算の対応・新しいシステムの導入など、対応できていない部分を誰かに任せられたらうれしいが、雇うまではない」
「以前コンサルに依頼をしてみたが、結局現場への落とし込みは自分たちでやっており大変」
このようなお悩みをよく伺います。
開業医としてクリニックを運営していく中で、診療だけでなく経営を見ることも非常に重要です。
経営を見るとは、クリニックの経営数値を見るだけではありません。クリニックの収益やコスト面の改善をし、また日々の診療を支えるスタッフの管理・採用を実施し、さらに診療報酬改定やクリニックDXとして業界の流れに対応するために診療の仕方や設備・システムの整備する、など、多岐に渡って状況確認と対策の実施が必要になります。
一方、クリニックが大きくなるにつれて院長が一人で対応できる範疇を超えてくるため、こういった業務も一定誰かに任せる必要が出てきます。しかしこれら業務は、先生でも手を焼く内容であり誰にでも簡単に依頼ができる業務ではないため、結局自分でやらないといけない、またスタッフに依頼をしてもスタッフがうまく対処できずにそのままになってしまっている、というお話はよく耳にします。
そこで弊社では、こういった課題の解決を現場で実行できる人がいないというお悩みに対し、経営・集患・人事労務などを現場で実行する事務長業務代行サービスを立ち上げました。これにより、院長が経営判断と診療に集中できる環境を作ることを目指しています。
今回はその中でも、クリニックの事務長業務を外注する場合の費用についてご説明します。
事務長業務とは?
事務長業務とは、「経営戦略・分析」「集患」「人事・労務」「HP・デザイン」「医療事務業務」などの業務を指しており、もちろん院長が対応をされているケースもあります。
経営戦略・分析としては、新規診療メニュー立上げや、DX・ITシステムの導入、分院展開の検討や維持業務の改善などを行います。
集患としては、Web集患、HP改善、チラシ費用対効果の見積もりや、再診患者がなぜ離脱しているかの分析などを行います。
人事・労務としては、採用媒体運用、面接実施、医師別の処置分析により非常勤医師の給与設計、人事面談などを行います。
HP・デザインとしては、HPの改修や、チラシの作成・院内POP制作などを行います。
医療事務業務としては、返戻・査定管理や施設管理基準の対応、医療事務業務の効率化などを行います。
事務長代行の費用相場は?
一般的な費用相場として、例えばマーケティング支援では、1時間あたり6,000~20,000円程度、月15時間の実働とすると月額9~30万円で実施されている場合が多いようです。
業務内容や、オンライン型/訪問型などによって異なりますが、
特に総務や秘書の業務の場合や、訪問ではなくオンライン型の場合は比較的安価な水準で実施されており、1時間あたり5,000円~12,000円程度、
また経営に参画する業務を依頼する場合には、1時間当たり8,000円~40,000円程度の企業もあるようです。
多岐に渡る業務をまるっと委託する場合などには、思っていたアウトプットと違った、とならないように、自院の課題と外注する目的などを整理した上で、依頼内容を決定するようにしましょう。
事務長代行の外注費用・単価は妥当か?
では、事務長代行の外注費用としては、いくらだと妥当なのでしょうか。
例として「Webマーケティング支援」の費用について、投資対効果を概算してみます。
設定
- 都内の郊外にある、開業1年弱の内科クリニック
- 1日あたりの診療件数が30件程度
- 何もWebマーケティングに投資をしない場合、Web経由での初診件数の増加はしないとする
事務長代行による支援内容(1年間)
- SEO対策:記事を執筆し、検索順位を上げる
- 外注費用としては、月額15万円とする
外注による効果
- SEO対策により、区での「内科」「健康診断」などのキーワードでの検索順位が18位⇒5位へ。区でのキーワードの検索数が月に6,000回あるとすると、検索順位が5位になることでクリック率が4.5%になり月間270回程のホームページへのアクセス数増加が見込めます。このアクセスのうち、予約に繋がる割合を10%とすると、月間の初診患者が27人増加すると考えられます。内科の患者さんは初診単価9,000円程、さらに再診での再来院も見据えると一人あたり12,000円ほどの収益が増加すると考えると、1か月あたりの効果としては32万円(=6,000人/月×4.5%×10%×12,000円/人)があると想定できます。
- また、上記には含んでいませんが、HPが多くの方に閲覧されることで、例えば「看護師の採用ページ」がHP内にあったとすると、このページの閲覧数も増えることで、スタッフの新規採用にもつながる可能性も考えられます。
これより、Webマーケティング支援を外注したとして、月額で15万円、年額で180万円かかりますが、その効果としては1年後に月32万円、年384万円の増収が見込めるとなると、効果はあると言えるでしょう。
さらに、この月32万円の増収の効果はその後も継続するため、十分に費用対効果があると言えます。
上記はWebマーケティング支援に関する費用の妥当性について考えましたが、他の支援については別の記事で検討をしていきたいと思います。
まとめ
本記事では、事務長業務の外注費用相場とその妥当性について説明しました。
外注の金額的な効果としては、Webマーケティング支援を外注した場合には外注費用として月額で15万円、年額で180万円かかったとしても、その効果としてはWebからの予約患者の増加に繋がり月32万円、年384万円の増収が見込めると推定できるため、効果はあると考えられます。
事務長代行サービスについて
最後に、筆者はクリニックの事務長業務を経験し、様々な経営指標を分析してきました。
それを元に、「それってクリニックにとって費用対効果・メリットはあるの?」を常に考え、事務長代行サービスを提供しております。
是非一度、お問い合わせください。宜しくお願い致します。